歯や肌への「投資」は人生を豊かに。「美容」を超えてさまざまリターンが得られる

やりたいことにどんどん出合い、次々と実現させている方々は、どのように日常と向き合っているのだろうか。毎日使うスキンケアが健やかな肌を導くように、どんな一瞬、一瞬を積み重ねて、現在に至るのかを伺うインタビュー企画。

5人目は、マウスピース歯科矯正サービスなどの医療テック事業を展開する「株式会社DRIPS」の代表を務める医師・各務康貴氏。

各務さんは内科の救急医から、マウスピース歯科矯正サービスなどを提供する会社を起業されましたが、それまでの経緯は?

救急で医師をしていたときに、口腔内の環境が悪くなったことが原因で、亡くなる方々を、診る機会がありました。「もっと若い時期から、予防ができたらいいのになあ」という思いを常に抱いていましたね。口腔内が命に結びつく臓器であることは、医学的にも、よく知られていることなんですよ。ところが、若い世代に予防医療を提供したいと考えても、若い頃からそこにお金を払える方って、ほとんどいない。「何かうまい方法はないかな?」と考えて、たどり着いたのが「歯科矯正」です。

予防への意識がまだ低い若い方にも、予防医療を提供できるのが「歯科矯正」

「歯科矯正」。これならば、若い頃から興味を持っていただけて、しかも喜んでお金を払ってくれて、さらに、口腔内の環境が改善されて、いろんな病気の予防に繋がる。そういうところが面白いなと。口腔内の環境の悪化は、糖尿病や認知症、肺炎、妊婦さんなら低体重児出産などの危険性を招きます。若いうちに口腔内の環境を整えることは、将来かかる可能性のある病気リスクの多くを、未然に防ぐことに繋がります。

――「KINGU」は毎日の上質なスキンケアで、肌本来の潤いをじっくり引き出す「エイジング」を前向きに捉えたブランドです。各務さんの事業との共通点はありますか?

弊社が提供しているマウスピース矯正のサービスと共通点があると思います。患者さんが忙しい合間をぬって、クリニックの予約を取るのってなかなか難しいと思うんですね。そこで、オンラインサポートを組み合わせて、なるべく来院回数を減らして矯正治療を受けられるサービスを考えました。これならクリニックに来る回数を最低限に抑えられます。来院は初期の診察時のみで、その後は毎月、ご自宅にマウスピースをお届けして、オンラインで経過観察を継続するシステムです。もちろん歯科医師が必要だと判断した場合はご来院いただくことになりますが、なるべく来院回数を減らす努力をしています。従来の「ワイヤー矯正」では、歯科医師が手で調整をする必要があるので必ず通院が必要となりますが、「マウスピース矯正」ではあらかじめ歯の動きを予測してマウスピースを作成しているからこそ、成立するサービスです。

従来の「ワイヤー」といった方法に対して、「マウスピース」というメリットもデメリットもある新しい選択肢が出てきました。スキンケアの角質ケアにおいても同じで、我々が学生のころは刺激の強いスクラブで汚れをかき出すものが主流だったかと思います。そういった肌に負担を与える方法に対して「炭の吸着力でやさしく落とす」という新しいひとつの選択肢を与える「KINGU」には親近感を感じています。

このやさしく馴染ませるという使い方が良いなと思いますね。近年「肌に負担をかけないように摩擦を減らして洗うことがいいのでは?」という視点がトレンドになっているので、時代に合っているなと感じました。

合理性を突き詰めた結果、精度もあがる

オンラインでの診察方法として、2週間ごとに、患者さんから幾つかの方向から、自撮りした歯の画像を送っていただきます。月に2回クリニックに来ていただくのってなかなか大変ですよね? この方法なら普通にクリニックへ通院するよりも、短いスパンで経過観察できるというメリットがあります。お互いにコストがかからない分、高い頻度でできる。合理性を突き詰めた結果、むしろサポートが行き届く、精度があがる。ということを検証しています。

――肌や歯を整えることは、「美容」や「予防」のほかに、どのようなメリットがあると思いますか。

海外では、歯の見た目がいいと将来の収入があがりやすいとか、ビジネスもうまくいきやすいともいわれていて、そういった意味では歯や肌を整えることは、その先の人生を豊かにする「投資」のひとつなのかなと思います。施術後の患者さんに「(周りの目を気にせず)心から笑えるようになった」というお言葉をいただくことが多くて、自信をもって生活していく背中を押させていただいているなと思います。投資しておくことで、その後の人生ずっと、さまざまなリターンが得られると思います。

――「KINGU」はリラックス効果のあるカモミールやフランキンスなどのアロマを贅沢に配合しています。各務さんがリラックスできるひとときは?

「KINGU」のクレンジング剤を試したとき、ふんわりとした植物の匂いがして、新鮮な気持ちになりました。ずっと医療現場にいる生活だったので、香水の香りが身近ではなく苦手で…これはかすかにさわやかな匂いがするところが、リラックスできていいですね。

今いちばんリフレッシュできるときは、中学から大学までつづけていたラグビーをするときかな。丸一日の休みがないので、本当にたまにですが。ラグビーはみんなで協力しないと勝てない。ディフェンスラインが1つに繋がっているから、誰かひとりが抜かれちゃうと全員抜かれちゃう。「お互いケアしながらも個人の責任を果たさなければならない」というところが好きです。

各務康貴

「株式会社DRIPS」代表取締役・医師

3Dプリンターを活用したマウスピース歯科矯正器具の製造・販売、歯科矯正のサブスクサービス「hanaravi矯正」の提供など、医療テック事業を展開する。治療期間の短縮や、治療計画の変更に生ずるマウスピースの廃棄の削減など、歯科矯正市場に新たな価値を創造している。
株式会社DRIPS https://www.hanaravi.jp/corporate/

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