年月を重ねて、若いスタッフに理想を押しつけずに尊重するように。彼らと同じ目線をもてるよう、見た目も中身も若々しくいたい

やりたいことにどんどん出合い、次々と実現させている方々は、どのように日常と向き合っているのだろうか。毎日使うスキンケアが健やかな肌を導くように、どんな一瞬、一瞬を積み重ねて、現在に至るのかを伺うインタビュー企画。

6人目は、生き残りが厳しい表参道で、12年間にわたり人気ヘアサロン「Galante」を経営している美容師の渡辺秀二氏。

――競合の多い表参道でヘアサロンを経営していくのは至難の業かと思いますが、他店にない強みは?

ヘアトリートメントのメニューを充実させていて、現在は10種類用意しています。価格帯も3,000円のものから20,000円のラグジュアリーなものまで幅広く取り揃えていますね。熱エネルギーで髪の内部に水分を発生させる「ミネコラ」っていうトリートメントの商材がありまして。それを提供しているサロンは同じエリアに何店舗もあると思うんですけど、それをそのまま髪に塗布するのではなく、プラスアルファして、オリジナルの配合でやっています。自分でいろんな商材を集めて、「これとこれ組み合わせたらもっといいんじゃないの?」と試行錯誤してたどり着いたものを提供していますね。他店と同じことをやっていたら「あそこと一緒だ」となってしまうと思うんですよ。「ここのは、特にもちがいいね」とか「ここのは、手触りがなんか違うんだよね」と感じてもらって、リピートしてもらうことが大切ですね。

カラー剤ひとつとっても、実は見えないところで高品質の商材を混ぜ込んでいる

カラーリングの施術も、髪そのものが生き生きと艶をまとう仕上がりになるよう意識しています。一般的に色を入れる際には、カラー剤をいきなり塗り始めるお店が多いんですけど、うちはまず生ケラチンというたんぱく質を塗布しています。それだけでも仕上がりに差が出ますが、さらに超音波で髪の芯まで浸透させて、成分を入れ込んでいます。その後に塗るカラー剤もシルク入りだったりして、実は見えないところでクオリティの高い商材を混ぜ込んでいますね。

髪の状態はさまざま。お客さん一人一人に施術をカスタマイズしてダメージを最小限に

そうした配合バランスのようなものは、日々研究しています。髪は人によってダメージの進行度が、根本から毛先にかけて全く違うじゃないですか。ダメージがあるとカラー剤の浸透を妨げるので、1つのカラーをただバーンと塗っていくのではなく、ここの部分はこのくらいの強さで、この辺りは優しくしてみようとか、ここはちょっと栄養多めで、とか、そういうカスタマイズをお客さんひとりひとりに合わせて施術しています。他のサロンと比べて「なんか色持ち良いな」「手触りがやっぱり違うな」と感じてもらいたい。

――「KINGU」は成分構成や機能の「バランス」を重視して誕生しました。ヘアサロンを運営するうえで気をつけている「バランス」は?

うちは若いスタッフが多いんですけど、厳しくするところと尊重するところの「バランス」は年々、自然と変わってきました。初めの頃はすごく息巻いていたというか…「もっとこうして欲しい」「これはこうじゃなきゃダメなんだ」と思うことがすごく多くて、結構厳しくしていましたね。最近はわりと、個性を認めてあげるというか「これもありだよね」みたいな。自分の技術に対するクオリティーには絶対に妥協しないですが、スタッフ全員が僕と同じようにできるわけではないので。前より柔らかく接するようになった感じがしますね。

スタッフの仕事以外での表情を知っていると、情が芽生える。職場に人間関係の楽しさがあるからこそ、頑張れる

スタッフとはプライベートで食事に行ったりもしますね。この間も渋谷のルーフトップバーにみんなで行きました。社員旅行もコロナ前には毎年行っていて。タイや韓国、国内だと沖縄へ行きました。まあ、少人数だからできることですね。行き先は韓国が多かったです。洋服なんかも安いからみんな喜ぶし、おいしいもの食べて、楽しそうな姿を見ると、自分もリラックスできますね。こうしたコミュニケーションが仕事場で生きる瞬間っていうのは、めちゃくちゃあります。忙しいつらさってあるじゃないですか。「ご飯食べる時間ない」とか。でも頑張れる楽しさがあるというか、頑張れるのは人間関係の楽しさあってこそというか。家庭に例えると、僕が親でスタッフが子どもみたいなものなので、どれだけ愛情かけてあげられるかなって思えることが、店舗運営においていろんな面で作用するんじゃないでしょうか。

――「KINGU」は、上質なスキンケアツールで、時間をかけて、肌を着実にかえていくという、コンセプトですが、毎日コツコツ実践されていることはございますか?

最近は身体づくりや美容への意識が高くなっていますね。40代に入って太りやすくなってきたので。食事の時間を16時間あけるというメソッドのファスティングをやっています。胃を空っぽにする時間をしっかりとるとぜい肉予防になると聞いて。それプラス、朝晩各15分間トレーニングをしています。プランクをしたり、「アブローラー」っていう器具で腹筋を鍛えたり。身体づくりを始めて1年間で15キロ痩せました。

「KINGU」のクレンジング剤は洗い上りの保湿感も、香りも抜群にいい。機能と心地よさを両立しているから毎日使える

本格的に身体づくりを始めたきっかけは、なんですかね…。うちのスタッフが結構みんな若いから、見た目も、体力的なことも含めて「ちょっとやばいな」と感じ始めて。一緒に働く彼らと同じ目線をもてるよう、見た目も中身も若々しくいたい。美容への関心も高まってきてますね。クレンジング関連のアイテムは、高い洗浄力と引き換えに、肌への刺激が強くて乾燥するイメージがありました。だけどこの「KINGU」のクレンジング剤は、洗い上がりの保湿感が抜群にいい。リフレッシュできるアロマの香りも、おそらく考え抜かれた配合が施されていて、とてもいいです。朝晩毎日使うものだからこそ、機能だけでなく心地よさも重要ですよね。

渡辺秀二

ヘアサロン「Galante」代表取締役・美容師

クオリティーの高いカット技術と上質な仕上がりをもたらすトリートメント・カラーで絶大な支持を獲得している。特にフェミニンなスタイルに定評があり、顧客の層もそうしたスタイルを好む方が多いが「実はモードっぽいのも好きだしアバンギャルドも好き。対応できるスタイルは幅広い」と語る。サロンワークを中心に雑誌、TVなど幅広く活躍中。

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